天ぷらほどに、気風がモノをいう食い物はないのではないか。
三筋（みすじ）にある天麩羅みやこしさん、実に気風が良い。
昼の松定食（２７５０円）を基本にお好みを追加して楽しむ。
カウンターに座れたら一品ずつ容赦無く揚げて供してくれる。
勧め上手な大女将さんに従い中瓶を。銘柄は場所柄、アサヒ。
突き出しは柚子を忍ばせた、下関産水雲（もずく）の酢の物。
最初は才巻海老に蜘蛛脚、そして、泥障烏賊（あおりいか）。
海老はミディアム。レアに仕上げたアオリイカが実にウマイ。
鱚。当たりが強い衣ながら水分が残っており、ホワホワっす。
こちらの油は太白の胡麻がメインのブレンド。都度継ぎ足す。
やったぜ、湾内の女鯒！小さいけど、正真正銘の江戸前っす。
身のふっくらした旨さもさることながら、香ばしい尾が好い。
ラスト前の茄子に蓮。ここで本来なら芝海老のかき揚げです。
茄子と蓮は揚げ立てで間違いの無い味。秋茄子は特にウマイ。
以下はお好み。箸ではなくナイフで綺麗にカットされた穴子。
パスっとクリスピーな仕上がり。素材で衣立てを変えてある。
季節的にラストである鱧を、梅肉を叩いたペーストで食べる。
コレもホロホロと崩れる。臭みもなくて実に宜しい塩梅です。
〆は芝海老のかき揚げを天丼で頂く。赤出汁の実は勿論、蜆。
やはり天ぷら屋が多い土地柄で仕入れが分厚いのか、芝海老。
芝海老のかき揚げも贅沢品だろう。青柳の小柱はさらに高級。
ご飯はきちんと硬め。あっさりめな味噌汁は蜆の味が程良い。
最後に口直しの柚子シャーベット。手拭いも勿論新しくなる。
ビールにお好み二つで５５００円位か。満足度はかなり高い。
揚げ方はオールドスクール。衣しっかりですが、さっくりと。
こちらの大将は湯島は天庄出身。つまり、門仲みかわと同門。
しかし商売のやり方は真逆。仲良くなりたいのはこちらです！
【つちころりのちょっとした呟き】
蔵前にあるダンデライオンというチョコレートカフェで一服。
ホットチョコレートのアイスという循環参照みたいな飲み物。
コメント
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下村さん、いいなぁ。行きたいです。今こちらの界隈で行きたいのは、下村さんと、あとは天康さんです。今年の冬は鯊が食べれるだろうか・・・。